jeudi 28 juillet 2011

セミナーの後、日本が抱える問題の根を語る



昨日は東京医科歯科大学でセミナーがあった。最後の最後で話題のひとつをカットするなど、いつものように準備不足は否定し難い。始まる前、コンソーシウムの主催者である鍔田氏は、科学と哲学をテーマにするのは初めてなので参加者は少ないかもしれないと懸念されていたが、予想を超える参加があったようだ。お話によると、6割が学生さん、3割が教員で、残りは外からの方ではないかとのこと。全体の雰囲気は2月の関西に比べて静かな印象があった。終わった後、会場のセットアップをしていただいた若手研究者に印象を聞いてみたところ、研究生活に追われ研究を取り巻く問題にまで考えが及んでいないので話に付いて行くのが大変だったという。話の内容を基礎的、一般的なところに留めるようにしたつもりだが、内容をさらに噛み砕く必要があるのかもしれない。

会の後、鍔田氏と科学のあり方について幅広く語り合う。日本の科学に確実に欠けているのは、ここで何度も触れている科学を支えている背景や精神面の理解ではないか、という点では一致した。それは歴史であり、文学であり、哲学に因らなければならない領域で、突き詰めると内的瞑想生活を持っているかどうかの問題になる。話題にした科学を他の人間の営みに置き換えても日本の現状にそのまま当て嵌まるような気がしている。この状況を変えるためには、若い時からの (専門に入る前の) 教育に掛ってくることでも意見の一致をみた。まずそのことを理解する人が増え、その方向に舵を切る必要があるのだが、未だその気配は見られない。長い長い道のりが待っている。






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