mardi 20 septembre 2011

ナンニ・モレッティさんの "Habemus Papam"からメルセデス・ソーサさんが飛び出す


Habemus Papam
réalisé par Nanni Moretti (1953-)


Habemus Papam とは、英語で言えば "We have a Pope!"。新しいローマ教皇が選ばれた時に、バチカンのサン・ピエトロ大聖堂のバルコンから発せられる言葉である。この映画では新教皇がその言葉を聞くが、バルコンに出て祝福の言葉を発するのを拒否する。何がその背後にあるのか。どのような葛藤があるのか、あったのか、いろいろ想像しながら観ていた。バチカンを逃れて街を放浪するが、最後に呼び戻され再びその機会が訪れる。そしてバルコンから発せられた言葉は・・・。信仰そのものに疑念を抱いていたのだろうか。感受性のなさか、最後まで葛藤の中身が掴めなかった。





映し出される世界はヨーロッパの美しさに溢れていた。主演のミシェル・ピコリさんMichel Piccoli, 1925- )、好感が持てる味のある演技だった。そして、一番の収穫はメルセデス・ソーサさんMercedes Sosa, 1935-2009) が歌う Todo cambia の音楽と何ともユーモラスなそのシーンだったかもしれない。もっと聞きたいと思うところで消えていったのは残念だった。

曲のタイトルは 「すべては変わる」

表面だけでなく深いところを変えると、心の持ちようが変わり、世界のすべてが変わる。
自然が変わるように、私も変わる。何の不思議もない。
すべてを変える。すべてが変わる。
昨日変わったものは、明日変えなければならない。
ただ、愛だけは変えないように。

というようなことが謳われている。
ここでその神々しい歌声を再び味わい直してみたい。




ソーサさんは日本でも2回公演し、今から2年前に亡くなっている。
システィーナ礼拝堂でも歌ったことがあるようだ。
そこにいた方であったが、全く気付かなかった。


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