lundi 3 octobre 2011

ジュール・ホフマンさんらにノーベル賞



今年のノーベル週間が始まったようだ。「ようだ」 と書いたのは癖でもあるが、こんなことがあったからだ。

2年ほど前にパリで始まった 「哲学と免疫学」 という会についてのエッセイを日本の学会誌に寄稿した。その中で、今回受賞が決まったジュール・ホフマンさん (Jules Hoffmann) が講演された時の写真を使った。その内容を仏版ブログに昨日出したこともあり、そのことをお知らせするメールをホフマンさんに今朝出した。そして、少し前にメールをチェックすると会のオーガナイザーからこの嬉しいニュースが飛び込んできた。早速、ル・モンドに行ってみると間違いなさそうなので、慌ててお祝いのメールを出し直したところである。年齢をみると70歳とあるが、まだ青年のように若い心を持っておられる。これからもご活躍されることが想像に難くない。

同時受賞されたラルフ・スタインマンさんとはその昔、ロッキー山脈で開かれた会の食事の席で隣同士になり、お話したことが思い出される。ゆっくり考え、静かに話をする方だったので強い印象を残している。

それから3人目のブルース・ボイトラーさん (Bruce Beutler) の経歴をウィキで見ると、彼と同じ研究所に勤めていた父親の研究室の後、シティ・オブ・ホープ研究所大野乾 (すすむ) 博士の研究室で生物学を勉強していたとの記載がある。大野博士については、この5月に取り上げたばかりなので不思議な繋がりを感じる。

それはそうと、そろそろ現世の流れにも目を向けるようにしなければ、という気持ちも一瞬だが湧いていた。


La transformation du savoir scientifique en savoir général (2011-10-2)
ジュール・ホフマンさんのお話を聞き、久しぶりのフランス語 (2011-01-18)
オペロン・シンポ2日目: やはり最後は哲学、文化に行き着くのか (2011-05-18)


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17:20

今年のノーベル賞は因縁が付いているようだ。ル・モンドの新しい記事によると、スタインマンさんは4年に亘る膵臓がんとの闘病の後、9月30日に68歳で亡くなっていたとロックフェラー大学が発表したという。何という歴史の悪戯だろうか。ノーベル賞は亡くなった方には与えないことになっているが、賞の発表から授賞式までの間に亡くなった場合はその限りではない。今回の場合はそれにも該当しないが、ノーベル財団は発表そのものを変更するつもりはないようだ。


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