samedi 10 mars 2012

レンヌ到着



深夜、パリ・モンパルナス駅からブルターニュのレンヌに到着した

観光というわけではなく、周りの景色を変えてみたい気分になったからだ

古代ギリシャ人に肖れば「劇場」、すなわち、ひたすら観るためにそこに移動する

あるいは、モンテーニュさんに倣えば、フロンティアを超え、遠くに旅立ち、他の場所で考えるためとも言える


考え直すと、わたしにとっての散策は広い意味での観光のようなものかもしれない

そうだとすれば、日々観察の旅の空である






モンパルナスのキオスクでは日本特集が目に付く

これまで目にすることのなかったやや大型の Books を手に入れ、2時間余りの旅の友とする

日本で発表されたものの仏語訳が多い

例えば、

新潮に出た古井由吉さん(1937-)と平野啓一郎さん(1975-)の対談

読書人に出たという中沢新一さん(1950-)のインタビュー

池澤夏樹さん(1945-)が3・11以降に書いた文章を集めたものからの抜粋

本のタイトルは、L'archipel des séismes : Ecrits du Japon après le 11 mars 2011

記事のタイトルは、Il faut corriger l'équation japonaise

「日本的方程式を正さなければならない」


今回の発見は古井由吉さんだろうか

これまで視界に入っていなかった方になる

静かに観察し、ものごとを根源にまで遡って考えようとするところがある点で哲学的である

何かのためではなく、そのように問題を考えること自体に意味を見出している様子が伝わってくる

次回の日本ではその作品を手にしてみたいものである




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